【読書記録】妖草師
息子用に何気なく買ってきたら、ハマってくれ。
薦められて読んだら、私もハマった。
先に読んでおけばよかった、、、、悔しい、、、、。
妖草師とは、この世に災厄をもたらす異界の妖草を刈る生業の者。
人の恨みを苗床として異界からこの世に生える、妖草。
一見、普通の野草のようにみえるけれども、
人を惑わし、人に災いをもたらし、さらに別の妖草を引き寄せる。
その刈り方も草によって様々で、
独自の技術をもった妖草師にしか、根絶させることができません。
その妖草師の家系に生まれた、庭田重奈雄。
とある理由で公家である庭田家を勘当されますが、
当主である兄よりもずっと、妖草師として優れた才能があります。
この重奈雄が、妖草がらみの大きな事件に巻き込まれていきます、、、。
この本に出てくるさまざまな妖草、本当にあるような気がしてきます。
- ヨモギに似た姿形だけれど、つねに体を上下に激震させ、風を送ってくる蓬扇(ほうせん)
- ユリに似た姿で舞を踊り、自分よりも素晴らしい舞を見ると枯れてしまう、舞草(ぶそう)
- おそろしい勢いで広まり、色鮮やかになった途端、あたり一体を業火に包む、火車苔(かしゃごけ)
- 一人静とそっくりな外見で群れて妖気を発し、狙った人間が忘れられない人の幻を見せて誘い込み生気を吸う、誘静(さそいしずか)
などなど。
その姿形の描写が、現実の草花を例えに詳しく書かれていて、おもしろい。
また、話の流れから華道についての記述もあり、興味深いです。
最後にでてくる妖木、怨み竹の威力の凄まじさは圧巻です。
この話、これからドンドン広がりそう。
もっともっと読みたくなる世界観でした。
次はこれ。
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