足るを知る

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【読書記録】日本人が一生使える勉強法

竹田恒泰さんの本、気になっていたのです。
本屋で平積みされているのをみて、思わず買ってしまいました^^;

最初のページに、「この本を手にとった方へ」というメッセージがあります。
手書きで。これが、素敵だと思い、買ったのです。
竹田恒泰さんの自筆を見ると、なんとも可愛らしい字だなと思いました。
表紙の写真からは意外な感じ(←失礼ですよね^^;)

6つの章からなりたっています。


  1. まずは「日本式成功哲学」の構造を学ぼう
  2. 夢を持つことの大きなデメリット
  3. 勉強が人生にもたらしてくれるもの
  4. 竹田式・情報収集の実践メソッド
  5. コミュニケーション力と人脈のつくり方
  6. 日本人にとってお金とは何か

1. まずは「日本式成功哲学」の構造を学ぼう

ほとんどのビジネス書は「西洋的な価値観」を素に書かれていて、それは日本人の価値観とはマッチしていない、とあります。
西洋的な価値観でいける人もいると思いますが、
私は竹田さんの意見に賛成。
この章は、勉強法というよりは、日本人的な考え方について書かれていて、
私にとっては、「確かに!」と思う内容でした。


  • 「よりよく生きる」とは、「よりよく死ぬ」こと
  • 自分の人生とは、他者から預かったもの。
  • 「惜しまれながら死んでいく」という、究極の幸せ
  • 欧米人にとっては、働くことは神から与えられた罰

2. 夢を持つことの大きなデメリット

夢を安易に固定することについての怖さが書かれています。
欧米での「夢(dream)」とは、目標。
日本では「夢」とは、儚いものという意味もあります。
安易に若い頃に夢を固定しすぎると、本当に自分にあった「目標」を排除することになる。
夢を持つことを安易に称えるのは怖いこと。
夢に縛られず、夢をコントロールすることの大切さが記されています。

そして、マイナス思考のススメ。
単なるプラス思考のみは、ただの博打。
マイナス面を考慮し、積み重ねた上でのプラス思考は、本物。

3. 勉強が人生にもたらしてくれるもの

タスク管理において、「緊急ではないが重要なことが、勉強」。
そして、「なにをやるのか」ではなく、「なにをやらないか」を見極めるのが大事と書かれています。

心にも頭にも余裕をもって、勉強をする。
1つのテーマの勉強を極めるには、400時間かかるそうです。

4. 竹田式・情報収集の実践メソッド

本ほど良質な情報が詰まった媒体はない。
本を読めば人生得をする。本を読まなければ人生大損をする。

まさに、その通り。本からどれだけのことを学んでいるか。
この本もしかり。

竹田さんは、電子書籍について、背表紙がないことをデメリットとして挙げています。
背表紙の字をみて、「この本にはこんな情報が書いてあった」というのを確認しているのに、
電子書籍ではそれができない、と。

たしかに。

そして、「電子書籍で買うのは、本文を検索する必要がある本のみ」だそうです。
紙の本は、ちょっとページを戻ったりするときに、とっても便利。
私は、実用書はなるべく紙本で、マンガは全部を電子書籍(Kindle)で買うようにしています。

また、新聞の購読が薦められています。
そう、新聞、あるとおもしろいんですよね。
ネットでは自分が検索しない情報も、目にとまる。
今は新聞を止めていますが、職場で読むとじっくり読んでしまいます。

yunbox.hatenablog.com

5. コミュニケーション力と人脈のつくり方

人に頼みごとをするときは、必ず紹介者を通して頼むこと。
人に頼みごとをしたら、必ず紹介者に結果を報告すること。

なるほど、です。
これを怠って関係が悪くなっている人を、何人か見ています。
自分が自分が、で、でしゃばっていろんな人と直接つながろうとすると、
弾かれる。
次回は協力を得られません。
納得の言葉です。

人と人をつなぐと自分の人脈が広がる。
力のある人にこそ、安易に頼み事をしない。
大切な人脈ほど他人には言わない。

これも、納得。
自分の人脈を、自分が得をするために使ってはいけません。
「この人しってるよ」「この人と知り合いなんだ」と言いふらしている人には、
その相手には軽く見られている人が多いです。

お金は貸してはいけない。貸すくらいなら、あげる。

貸す(あげる)お金は私にはありませんが(笑)。 祖父がよく言っていました。
「やったことは忘れろ。やってもらったことだけ覚えておけ。」  
私の両親もそうですし、私もそうであろうと思っています。

6. 日本人にとってお金とは何か

要求された以上の仕事をする日本人が、日本を発展させてきた。

欧米人にとっては、「仕事は神に与えられた罰」
なので、与えられた仕事、決めた仕事のみを行い、余暇を楽しむ。

日本は「和の国」。 一人ひとりが労働に幸せを求めながら、会社(組織)のために何ができるのかを考え、実行してきたのが日本人。
だからこそ経済大国になり得た、とあります。
「和の国」とは、井沢元彦さんもおっしゃっていました。

ただ今は、この労働に対する考えた方がどんどん欧米化していると思います。
会社が社員を搾取することも。
会社の経営者自身が「自分の利益よりも会社・社員の利益」という考え方であればいいのでしょうが、
経営者の価値観が欧米化していると、社員はしんどい。
そして、国の政治を支える政治家も、欧米化しているのでは。
みんながアメリカなどに留学し、染まり、欧米的な政治を行う。
「日本は和の国」と、これからも言えるかが心配です。

日本人の「和の精神」は今や欧米人・中国人の憧れ。

これは、海外から日本を見た著者の感じたことなんでしょうね。
私は残念ながら、日本の中にしかいたことがないので分かりません。

日本人って、なんとなく、日本人であることに誇りを持っていない人が多い。
そう思います。
欧米に憧れ、英語に憧れ。
そして、コンプレックスがある。
私はそうです。
そんな私にとって、この本は、勉強法の本というよりは、
「日本の価値観を見直す本」 でした。
日本人で良かったかも、と思える本でした。

竹田さんの別の本もぜひ、読みたいなと思いました。