足るを知る

スッキリ・凛とした生活を送りたい。日々のアレコレ。

【読書記録】楽園のカンヴァス

もう、「すごい」の一言。
今朝読み始めて、一気に読み終わってしまいました。
まだ余韻に浸っています。

岡山県の美術館で監視員をしている、織絵。
実家で、母・高校生の娘と3人で暮らしている、シングルマザーです。
その織絵が、勤務先の美術館の館長から呼び出されます。
日本で企画されている、ルソーの作品展。
ルソーの晩年の作品『夢』を保持しているMoMa美術館が、
貸し出すための条件として提示してきたのが、
「織絵を担当窓口とすること。」
実は織絵は、ルソーの世界的な研究者なのです。

その織絵がなぜ、岡山で美術館の監視員をしているのか、
どうしてMoMa美術館のキュレーターが織絵を指名してきたのか。

それは、17年前の、ルソーの作品への講評が原因でした。

この、17年前の1週間にわたる講評についてが、物語の核。
伝説的コレクター・バーゼル氏が保持している、ルソーの『夢を見た』。
『夢』に構図も何もかもがそっくりなこの作品。
これは、本当にルソーの手による真作なのか。

その判断をするために提示された古書は、誰が綴ったものなのか。

なぜ、伝説的コレクター・バーゼル氏は、
織絵とティムに講評を依頼してきたのか。

色々な謎が絡み合って、気になって気になって、
読書を中断する気になれませんでした。

途中、ピカソやルソーの作品についての描写があります。
こちらの画像に助けられながら、読み進めました。

matome.naver.jp

あまりにもリアルで、
この古書の物語はノンフィクションだと感じるほど。
ルソーの晩年のピカソとヤドヴィガとのやり取りは、本当にあったことなんじゃないかしら。
バーゼル氏は、実在したのではないかしら。
そして、
『夢を見た』という作品は本当に存在し、いつかどこかの美術館に展示されるんじゃないかしら。
そう思わずにはいられません。

最後。
MoMaの『夢』の前で、
楽園のカンヴァスの前で、
織絵とティムが再会する場面で物語は終わっています。
この余韻がまた、素敵。

ちょっと熱がさめてから、もう一度読みたいと思います。

そして、熱冷ましに今、この本を読み始めました。

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