足るを知る

スッキリ・凛とした生活を送りたい。日々のアレコレ。

【読書記録】非属の才能

上の子が幼稚園に通っていた頃。

幼稚園の様子を見に行くと、常に一人で隅のほうで何かをしている息子の姿。
他の子たちは一緒に走り回って遊んでいるのに、息子は常に一人。
何かを黙々と作ったり、書いたりしていました。
幼稚園の先生にも、「お友達と遊ぶことがあまりなくて、、、」と言われるほど。

ひとりぼっちの我が子の姿に、寂しく、悲しくなっていました。
幼稚園の間、ずっとそうでした。

私の友人にその話をしました。
その時に貸してくれたのが、この本。

著者の山田玲司さんは、「漫画家」というイメージが強かったので、
こんな本を書いているのかと驚きました。

そして、この本にとても救われました。

親としては、子どもが一人ぼっちな姿は悲しいし、友達と囲まれて楽しそうな姿を見たい。
でも、それは私の勝手な思い込み。
集団行動が必要なときに勝手なことをしていたわけではないのに。
やる時は、きちんと頑張っているのに。

我が子は「休み時間にひとり」な状況を特に気に留めていませんでした。
むしろ、たくさんの創作物を作ることが大好きで、熱中していました。

私が勝手に、「みんなと一緒」「友達に囲まれるわが子」を理想としていたんです。

そんな私に、この本は色々なことを教えてくれました。

友人の子も、一人で熱中することが好きな子。
そんな友人に、周りのお母さんたちは「親切に」いろいろなことをアドバイスしてくれたそうです。
それが友人を追い詰めていましたが、
やっぱりこの本を読んで、救われたと話してくれました。
私の状況がその時の自分にそっくりだから、絶対この本はオススメ!と。

友人には本当に感謝しています。
あれから10年以上たちますが、いまだに会った時はその時の話をして、感謝の思いを伝えます。
私も、この本を色々なお母さんたちに紹介し、またプレゼントしました。
この本がきっかけで、今もつながっています。

息子は今では、少数ながらも大切にしている友達が何人かいます。
同じように、物事に集中し、また色々と作ることが好きな子たちです。
場を盛り上げるタイプではないけれど、着実に色々なことをがんばってやる子たちです。
いつも一緒にいるわけはないけれど(学校も違います)、
何かあったときは連絡を取り合っているようです。

あのとき、つまらないことでグジグジと悩んでいた自分を、叱りたい。
そして、いまだに子どもたちに色々と言いそうになる自分を戒めるために、
この本を持ち続けています。