【読書記録】堕ちられない「私」-精神科医のノートから-
「堕ちる」という字、ドキッとしませんか?
書棚に会って、「ドキっ」として読んでみました。
ポジティブ思考、上昇思考がもてはやされている今の時代。
でも、ちょっと待って。
上昇ばっかりじゃなくても、いいんじゃない?
そう、思わせてくれる本です。
本書は、ポジティブ&上昇思考でがんばってきた人たちが、著者の香山リカさんの診療所を訪れる、、、という人が27人、紹介されています。
すべて、実際の人たち(個人が特定できないようにはされていますが)。
そして、どこかで会ったことがあるような人たち。
業績を上げるため、主婦としての家事を完璧にするため、完璧な子育てをするため、アンチエイジングのため、、、、。
常にがんばり続け、自分を励まし、計画的に行動しようとする人たち。
でも、人との関係が計画通りに進むことはありえません。
不足の事態に対応できず、相手を責め、自分を責め、、、、。
身の回りにもいます、そういう人たち。
でもね。
「今」をゆっくりと考えてみて良いと思うのです。
つねに人よりも上に、人よりも成長している人なんて、ほんのわずか。
人が羨ましく感じても、実際はそんなに優雅な生活をしていないことがほとんど。
みんな、外には良いことを発信するけれど、人ってそんなにキレイじゃないですよね。
人と比べなくて良いですよ。
無理に「自分」を成長させようとしなくて良いですよ。
自分の「今」を、認めてあげましょうよ。
そういう声が聞こえてきそうな本でした。
読んでホッとしましたよ。
↓これも、気になる。